重力ピエロ
今回はこちら。
「重力ピエロ」
作者:伊坂幸太郎
兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。
家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。
そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。
謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。
溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。
こちらも人気作品ですよね。
映画化もされている作品です。
私はこれまでそれなりに多くの小説を読んできたと思っていますが、その中でも始まりの一文が秀最も逸だと思っているのが、「重力ピエロ」です。
春が二階から落ちてきた。
この一文から、重力ピエロは始まります。
季節の「春」と主人公の弟「春」がかけ合わさった、とてもお気に入りの一文です。
内容としては、主人公の家族が抱える問題と周囲の事件がリンクしていく、少し不思議な作品です。
ミステリっぽくもあり、家族との愛情を確かめられるようなほっこりする部分もあり、読んでいて面白い作品です。